ランダムアクセス 1996年10月 連載114回
デジタルカメラは花盛り
結婚祝いにも送ったよ
「PC97」の行方について
我が家にISDNが入ってくる
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朝晩がめっきり涼しくなり、秋の日の夕暮れの美しさに何かもの悲しい思いを馳せてしまいます。何となく、パソコンに向かう時間が増えてくる今日この頃なのですが、皆さんはどのようにお過ごしでしょうか。
QV−100も魅力的 でもやっとDC−2L買えました
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先月号にリコーのDC−2Lを注文したと書きましたが、注文先から「いつ入荷するか分からないので、大阪か東京に出張したときに買われたらどうですか」と返事が来ました。売れ過ぎているから入荷がないのか、生産量が少ないから入荷が少ないのか分かりませんが、とりあえず地元では入荷困難という事なので、出張時に購入して帰ることにしました。ところが、雑誌を読んでいると、デジタルカメラの火付け役カシオからQV100という上位機種が発売されると言うではありませんか。カシオ製品には先発隊の強み、周辺機器がそろい始めていましたから(2万円を切るプリンターは魅力です)、多少の動揺は隠せませんでした。うーん、DC−2Lの選択は正しいのか。いつも直感で購入する私も次々に発表される普及型デジタルカメラの製品群に圧倒され始めました(今月もソニー、オリンパスなどから新製品が発表されました)。そこで大阪に出かけたとき、日本橋を歩いてみましたが、DC−2Lの在庫はなかなか見つかりません。富士フィルムのDS−7やカシオのQVシリーズ、コダックのDC20はあるのですが、DC−2Lはないのです。アイツーDOS/V館でやっと見つけることができたのですが、問題はパソコンとの接続ケーブルなどの付属品が揃っているかです。幸いなことにカメラと共に残っていたのはWindowsバージョンの接続セット、早速購入することにしました。
メモリカードは色々あるぞ
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このDC−2Lには内蔵の2MBメモリがあるのですが、もう少し増設のメモリも欲しい。そこで、PT110に増設していた15MBミニフラッシュメモリに、変換アダプターをつけてDC−2Lに接続しようと図ったのです。アイツーの店員の言うことには、フラッシュメモリは認識するものとしないものがあるので、何とも言えませんと言うことです。変換アダプターの金が高かったらそれも考えるけれど、2千円ほどのものならとりあえず試してみようと、これも注文しました。後で接続してみると、思ったとおり簡単に認識してくれました。変換アダプターで認識するメモリなら、hillsさんが購入している富士フィルムの新規格メモリ(SSFDC、現在は2MBしかないですが、すぐ8MBのものが発売予定。このメモリ、見た目は安っぽいのですが、価格も安い)も使えるのではと試したところ、これもばっちり。うん、増設メモリはPCICMAカードで供給できるものならば何でもOKなのかもしれません。だとしたら、いろんな遊びもできるなとほくそ笑んでいるところです。
性能報告はhillsさんに任せて
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使い勝手や性能についての話をしなくてはならないのでしょうが、先月号にhillsさんがかなり書いてくれているので、あまり書くことはないみたいです。このカメラを使って面白かったのは、声も録音できたり、連写モードと言って1秒おきの画像を連写できることです。ただ、この連写モードで良い表情が撮れてもパソコンに画像が転送できないと言う悲しさもあります。やっぱり、パソコンにデータが転送できないと面白くはないですね。テレビにビデオモードで映すことができるので、パソコンに取り込もうとすれば方法がないわけではありませんが、キャプチャーボードまで動員するほどのことではありませんからね。
QV−100の初期ロット、リコールですよ
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話は変わりますが、カシオのQV100がリコールされたという話を聞きました。この間のパソコン雑誌はデジタルカメラの性能比較評価記事ばかりで、雑誌での評価ではQV100はそこそこと言うことになっていたのですが、初期ロットの中に色がおかしくなると言う症状の出る製品が出回ったらしく、回収されたと聞きました。カシオのホームページを確認したら、製品番号が上がっていました。どのような不都合なのかは知りませんが、少しでもおかしいようなら製品回収という時代、皆さん、出回っているデジタルカメラ、どれを購入してもそこそこの画像が得られますから、安心して購入してみたらどうですか。
友人の結婚祝いにも贈ったよ
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ということで、私は香港の友人の結婚祝いにコダックのDC20を送りました。この春、香港旅行で世話になった彼が結婚したと聞き、何をお祝いに送ろうかと悩んでいたとき、昔98今MAC男の彼にはデジタルカメラがぴったりとあたりを付け、インターネットメールで打診したところ、非常に感激してくれたので、DC20の特集記事を付けて送りました(実売価格は3万円を切っていたので結婚祝いに送れたのですが)。郵便局から送ったところ、1週間ほどで香港に着いたようで、お礼のメールが届きました。このカメラで新妻を撮ってメールで送るように書いたのですが、まだ届きません。私が羨ましがったら困ると思って送ってこないのでしょうかね。
マイクロソフトの勢いはどこまで続くの
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さて、先月号では沙門さんから「PC97」について話をふられました。数ヶ月前に私もこの「PC97」について少しコメントしましたが、マイクロソフトの鼻息の強さにはただただ圧倒されますね。インターネットプラウザであるエクスプローラ、3.0になって完成度がぐっと高くなり、このままではネットスケープも危なくなってきましたね。インターネット普及の立役者「ネットスケープ、頑張れ」とつい叫んでしまいます。1年前のビル・ゲイツのコメントの中のインターネットの比重と現在の彼のコメントの中の比重を較べると、まさに雲泥の違い。この腰の軽さ、変わり身のうまさこそ、マイクロソフトの強さなんでしょうね。
「PC97」は、今までハード会社から提案されていた将来のハード指針を一介の(?)ソフトメーカーであるマイクロソフトが提案したこと事態が凄いことなんです。その上、この十数年間パソコン世界を支えてきたIBMコンパチパソコンの根幹であるATバス(ISAバス)を否定する提案であるところがミソなのです。CPU、ハードディスク、その他諸々の周辺機器がどんどん高速化されているにも関わらず、CPUと外部を繋ぐバスにATバスが君臨し続けている現状に対し、これを切らない限り次世代のパソコンへの移行はないと言う事実をみんな分かってはいたのです。80286時代の転送速度しか持ち合わせてない、その上割り込み関係(IRQ、I/Oアドレス)の制限が多い、こんなバス規格が生き残っている、この現状に対しだれ一人大上段に否定できなかったことを考えると(昔、IBMがマイクロチャンネルで破産してしまったよね)、これを正面切ってやろうとしている現在のマイクロソフトの勢いを感じてしまいます。
話は少しずれますが、NECはキャンピーでCバス(98バス)のないPCIマシンを発表していましたが、これは先進性なのでしょうか、それともやけくそなんでしょうかね。それにしても、このところのNECの巻き返しの頑張りは凄いものです(WIN95マシンとしては、DOS/Vマシンに負けないコストパァフォーマンスの高いマシンを出していますよ)。私はこうした底力に対しては感動してしまうのです。
PCは家電になってしまうのか
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さて、つまり「PC97」とは「家電としてのPC」の確立って言うことになるのでしょうかね。PC本体をブラックボックス化し、拡張はP&PとなるUSBとIEEE1394です。これで素人でも簡単に扱えるパソコンになると思っているのでしょうね。沙門さんは、この上に載るOSに期待しているのでしょうが、それはムリです。だって、提唱者がWIN95のマイクロソフトですよ。インターネットに傾倒しているマイクロソフトとしては、次世代のWindowsのインターフェースをエクスプローラまがいのプラウザにしてしまうという話を聞きましたが、OSの本質は現在のWindowsの延長線上にあると思います。OSまで含めて新しいパソコンを感じようとするのなら、今話題の「BEBOX」しかありません。powerPCを搭載した新しいMACのようなマシン、とでも言うのでしょうか。アタリ、コモドールが死んでしまった後、もう新しいコンセプトのパソコンは出てこないかと思っていたら、出てきたんですね。しかも、ソフト開発環境まで揃えて発売開始された「BEBOX」、案外安いマシンなので興味は覚えたのですが、日本語環境はないのでパスすることにしました。
オラクルが提唱した低価格NC(network computer)という、インターネットをターゲットにした単機能パソコンも新しいOSを搭載したパソコンとも言えます。このNC構想に、RISCチップを載せようとか、サイリックス社がx86の統合チップ(このチップひとつでPCI、グラフィックまでサポートするという)を開発するとか、いろんな話題が出ていますが、それでもやっぱりNC構想が大成功を納めるとは私は思いません。つまり、ここまで進んできたPCの歴史的な流れは、インターネットという新しいメルクマールが生まれたとはいえ、マイクロソフトのWindowsという大筋では動かないでしょう。
パソコンはおもちゃじゃなくてはつまらない
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私が興味あるのは、「PC97」が普及するかどうかと言うことより、「PC97」と現在のPCがどのような形で移行、あるいは共存していくかという事です。次々に改良開発されるマザーボート、今もって氾濫し続けるISA用拡張ボード等々。それらを再構築しながら遊び心を満足させてきたマニア達の欲望の延長線上に「PC97」があるのではなく、マニア達を排除した形で完成する「PC97」という仕様は、パソコン世界を閉塞状況に陥らすものかも知れません。多分このあたりのことはビル・ゲイツも十分承知していることでしょうから、ATコンパチ機が来年あたりドラスチックに変換するとはいえ、100%ブラックボックス化できるとは思えません。「PC97」は、あくまで指針であって、仕様とは成りえないだろうと踏んでいます。
我が家にISDNがやってくる
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インターネットの話題はこのところ抑えていたのですが、今月は少し。やっと我が家にもISDNが入ってくることになりました。思えば、今年の3月上旬にMN128(当時一番低価格で一番性能の良かったターミナルアダプター)がやってきたものの、肝心のNTTの回線が足らないので10月まで待たなければならないと言われ、「なんだ、こりゃぁ」と叫んだものでした。今では、性能も価格もMN128に引けを取らないどころか、高性能・低価格の製品が目白押しとなってきました。我が家のTAは蜘蛛の巣を張っているぞー、NTT。とはいうものの、やっとISDNが引けることになったのですが、そこでまた別問題。35年近く使ってきた我が家の電話番号を変更しなくてはならないということ、この話にはのれません。仕方がないので別回線でISDNを引くことにしました。いっぺんにデジタル回線が引けるわけではなく、いったんアナログ回線を導入し、改めて別の機会にデジタルに変更するそうです。なんてめんどくさいのだ。2回も会社を休まなくてはならないではないか。ここらあたりが、ISDNの導入のひとつの障害なのかも知れません。それでも、この間大阪のパソコン量販店では、若い女性のグループがTAの山の前で、あれだこれだと騒ぎながらTAを購入しているではないですか。「うん、あいつら本当に分かっているのか」なんて憎まれ口をつぶやいてみたものの、多分彼女たちはISDNを分かって購入していたのでしょうね。インターネット、本当に広がってきているのですね。
インターネットって、もっと使うべきなんですね
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我が家のISDNによるインターネットの接続は来月になります。ISDNの64KBインターネット接続の快適さ(?)についての話は来月に譲るとして、私の最近のインターネット遊びについて話しましょう。実は、昨年の秋にインターネット遊びを始めていたにも関わらず、私はほとんどネットサーフィンなる遊びをしたことがなかったのです。自分のホームページを中心にリンクを張ったところを少々回るだけの、本当に井の中の蛙だったのですが、友人のひとりに検索してはネットサーフィンするヤツがいて、彼が私の家でネットサーフィンを始めたのです。「あーぁ、そんなに長く繋いでいたら電話代が...」という私の思いに関わらず、「うん、だったらここでこう単語を入れて...」と、どんどん波乗り野郎に興じきるのです。最初は躊躇していた私もいつの間にか引きずり込まれ、「だったら、中島みゆきは..」なんてリクエストし始めました。こんな単語もかなりリンクが張られているのですね。今年の「夜会」はいつ、どこであるのか知らなかった私も、「ああ、東急シアターコクーンなんだな」と了解してしまいました。現在は無料であるインプレスのニュースの申し込みもしてくれました。今までメールと自分のホームページくらいしか利用していなかった私のインターネット観は、ここに来て大きく変わろうとしています。
うん、インターネットってやつは、雑誌に載っている興味あるURLを打ち込んで見るというのではなく、「こんな事が知りたい、これについてはどんなことが書かれているだろう」と自分の好奇心を能動的に打ち出すもので、受け身ではなんにも面白いことはないのだな、と実感しました。
答えて97
村田君、間違っているよ
こんな話、pc通信だからできる
return
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