OMATSURIKOZO's talk salon


ランダムアクセス
1997年 3月
連載119回

Librett50 買っちゃった
ウルトラマンはどうなるの?

私の小物買いの
心温まらない顛末について

 寒い冬の終わりももうすぐそこまで来ています。少し寒さがぶり返す日もありますが、もうすぐ春だと思えばこの寒さもしのぎやすくなってきます。3月も終わる頃には、川の土手には美しい青い芽が息吹始めてきます。そろそろこたつパソコンの季節も終わり、モーバイルパソコンを持って野山に出かける季節ですよ。

小物買いのそれからについて

 今月は、私の小物買いの四方山話を書いてみましょう。昨年の年末からこの方、大きなハードの買い物はしないまま、小物買いに勤しんできたわけですが、その小物買いの「それから」を少し書いてみたいと思います。

Libretto50の購入にいきさつ

 その小物買いの中でも一番大きな買い物であった「Libretto 50」の話から始めましょう。だいたい、「ウルトラの兄弟」宣言(96/12月号)をした舌の根も乾かないときに「Libretto 50」が発売され、その魅力的な仕様に「クラクラ」してしまったところから物語は始まるわけです。
 「Libretto 50」の発売を知ったのは、インターネットで昨年の秋頃から購読し始めたインプレス社のネットニュースPC Watchの新製品情報でした。年末には、秋葉原あたりで春前にはPentium搭載のLibrettoが出るというニュースが流れていたそうですが、田舎ものにはそんな話は伝わってこなくて、突然の発表に驚いてしまいました。2月号にその製品情報を書きましたが、原稿を書いた直後に購入してしまったのです。日本橋界隈を歩いているとき「Libretto 50」を見かけ、実売価格がアプリケーションバージョンで198千円、20は80千円、30は135千円になっていましたが、「Libretto 50」の性能の違いは一目瞭然です。思わずカードで購入してしまうところだったのですが、少々思いとどまり、地元に帰って行きつけの店に電話しました。値段を聞くと175千円でいいと言うから即決で送って貰いました。この店の面白いところは、秋葉原や日本橋が新製品で少し高いとき、最初から通常7掛け程度にしてくれるのですが、旧製品になる頃、だんだんたたき売りのような価格が通り始める頃でも値段が落ちないのです。ですから、この店では出たばかりのものをGETするに限ります。今度の「Libretto 50」では2万円ほど得をした気持ちになりましたが、いずれは価格が崩れるわけですから、それまでの間それだけ遊び込まなくては元は取れません(今まで買ったパソコンで元を取ったパソコンがあるかと問われたら、どれも道楽の遊び道具であったとしか答えられませんが...)。

ウン、満足

 注文して次の日に届いた「Libretto 50」ですが、マニュアルも読まずに電源を入れてWindows95のセットアップをしました。リブポイントの感覚が非常によくなっています。「Libretto 20」のリブポイントは悪評たらたらで、私も触ってみて「?」だったのですが、今度のリブポイントはスムースに動いてくれます。Pentium 75MHzの実力はいかにと、EXECLを立ち上げてみると「速い!」と思わず呟いてしまいました。これはPentium 75MHzの問題と言うよりも、ハードディスクの性能が上がっているようです。漢字変換をかけてみたところ、即座に反応して表示されます。486/33のノートパソコンでWIN3.1を使っていた感触から言えば、「おっ、こりゃ凄い、拾いものだぞ」と思ったのも仕方がありません。私が想像していたところの性能よりもずっと上を行くものだったので、私は大満足なのです(私の想像がよっぽど酷かったのかもしれませんがね)。

インストールモデルがお買い得

 中にインストールされているアプリケーションも、携帯用に用いられるであろう用途に合わせたもので、なかなか秀逸です。地図ソフトであるアトラスなどは友人たちが面白がって遊んだものです。音源を載せたハード面をサポートするために、漢字かな混じりの日本語文書を解析し、文書を読み上げる音声合成ソフトウェア「おしゃべりソフト」も入っていて、テキストを喋らすとなかなか正確に読み上げてくれます。昔サウンドプラスターで英語のテキストを喋るソフトがあって、ローマ字で日本語テキストを読ませて遊んだりしましたが、妙な発音になって笑ったものですが、このソフトで喋らすと少々イントネーションがおかしくて無機質な感じはしますが、意味が伝わってきます。

PCカードを試してみる

 さっそく、PCカードの設定です。ウルトラマンの時購入していたSCSI、LAN、144のモデム等々の設定です。どれも少々古いカードなのでどうかなと思っていたら、インターネットで探すと大抵のカードのデバイスドライバがバージョンアップされていました。PCカードはすべてうまく認識してくれました。Libretto 50にはフロッピーディスクはオプション扱いとなっていて、本体製品にはついてきません。今更2HDのフロッピーディスクでもあるまいとは思いつつ、外部とのやりとりが赤外線方式しかサポートされていないわけです。私はLANでバックアップを取ることにしましたが、標準バックアップはフロッピーディスク(Aドライブ)しかサポートしていないので、闇雲に全体バックアップしか方法がありませんでした。大容量メディアだとか、ドライブの設定が出来るようにしてくれていたならと思ってしまいます。

LS−120ドライブが面白そう

 今度松下から120MB(従来の2HDも読み書きできる)のフロッピーディスクがPCカード付き約4万円で発売されるそうです。データ転送速度も速いと言うことでから、2万円の東芝の2HDディスクに投資するより、こっちを選んだ方がいいかなと思っているところです。ZIPと違って2HDをそのまま認識してくれるところが魅力です。ところで、ミツミの大容量ドライブはいつ発売になるのでしょうかね。
 と書いていたら、アイオーからSCSI対応の外付けLS-120がほぼ同額で2月の下旬に発売されることになったと聞きました。Libretto 50にはカードスロットがひとつしかありませんから、松下のLS-120を用いるとLAN接続は出来なくなってしまいます。typeVのカードも使えるようになるというLibretto 50拡張I/Oスロットの購入も考えましたが、デスクトップパソコンのSCSIのお尻にLS-120を繋いで、家ではLANで接続、外ではSCSIカード接続の方が経済的と割り切り、アイオーのLS-120を注文しました。これが来たらバックアップがとれるぞ。

ネックはやっぱりバッテリー

 Libretto 50の問題点は、やっぱりバッテリーです。通常のバッテリーで1.5時間程度は持つということなのですが、フルパワーで稼働させると1時間も持ちません。この仕様では仕方がないかなと思いつつ、バッテリー容量20%なんて表示が出ると「あっ、もう終わりか」と使うのを躊躇してしまいます。そこでマニュアルにはこまめに電源を切る方法として、ハードディスクに現在の使用状態をセーブして再び電源を入れたときに復帰させるというサスペンドモードが用意されていると書いてありますが、これの使い勝手は今一つです。電源を切る時間と立ち上げる時間がやっぱりある程度必要となるわけで、レジュームのようなわけにはいかない。やっぱり大容量のバッテリーを1本購入しました。
 Libretto 50には16MBのメモリが搭載されているのですが、サードパーティから増設メモリが出たら16MBの増設もしよう〜とっ。新しいものを買うと付属品にも金がかかるものですね。

色付きの時代に血迷った?

 さて、次のお話はその他の「小物」についてなわけですが、昨年購入したものをリストアップすると以下のようになります。「デジタルカメラDC-2L」「ページスキャンカラー(解像度が高くなって値段の据え置きの新型が発表されました、ウン、仕方がない、そんなもんだととにかく納得することにしました)」「カラープリンタPM-700C」というラインで、言ってみれば入力側と出力側を手に入れたと言うことになるわけです。どうやら「色つきの時代」の誘惑だったのでしょう。自分が購入したものを振り返りながら、パソコン雑誌の特集を睨むと、「なるほど、今のパソコン遊びの一番おいしいところをつまみ食いしているわけだな」と妙に納得したわけです(かなり独善的な解釈と言うことでしょうが)。

入力装置も花盛り

 最初は入力側から購入したわけです。「デジタルカメラリコーDC-2L」と「ロジクールページスキャンカラー」については昨年書きましたが、どちらの機種も現在満足しています。新機種は続々発表されていますし、特にデジタルカメラの世界は完全に戦国時代状況です。ソニーからサイバーショットという魅力的な機種が登場したかと思ったら、今度NECから「これぞ本命」とばかりに「Picona」というSSFDC(カード)対応の、HTMLソースもできるというデジカメも発売されましたから、ユーザーにとっても混乱迷惑至極の選択時代に突入してしまったわけです。でも、良いんです。僕らが購入した時代は選択肢が限定されていたから、その時代で最良と思ったものを購入したわけです。良いんです、良いんです(どこか、無理しているところがありそうで...)。
 というわけで、時代の変遷はあるとして、今、入力側の技術革新にすばらしさに感動しないわけにはいかないし、それを享受できる自分を喜んでいます。例えば、それはかっての使いものにはならないが、持ってること自体に見栄を感じていた時代から、使える時代にはいった商品であることに驚きを感じています。私のところで「ページスキャンカラー」とその付属ソフトであるOCRを試した昔のOCRユーザーは、そのスキャンの速さと精度にたまげてしまい、「そんな馬鹿な!」とつぶやき、もう一度考え直そうと帰っていきました。そりゃそうでしょう、たった3年ほど前に数10万円を払って購入した光ファイリングシステムが使いものにならないとお蔵入りさせた人にとって、5万円を切る価格でそれ以上のものが目の前にあるわけですから、何とも言えないものだったでしょう。技術がブレークスルーするときと言うのは、どこかで判断できるわけですから、その「買い時」を見つけることが「マニア」の楽しみと考えましょう。「ランダム・アクセス」はその技術のブレークスルーの瞬間を見つけ、皆さんに提示しようといつも思っています(私の友人たちに、現在たくさんの雑誌が出てきて、それらはみんな並列的に技術を紹介しているだけだけれど、「ランダム・アクセス」はいつもそれらの技術の買い時を書いていると自慢しているのですが、.....)。

やっぱりプリントアウトだ

 出力側で購入したのが、昨年末爆発的に売れたというエプソンのPM-700Cです。私が主に使っているプリンターはシャープのJX-9210というA4サイズのレーザープリンターですが、色が付かないことに少し寂しい思いがしていました。特に、リコーのデジタルカメラDC-2Lを購入してからは、「撮ったデータをプリントアウトしてみたい」という誘惑がわくわくとこみ上げてきていたわけです。しかし適当なプリンターがないと言うことで「待て」をかけていたのです。写真のような出力を求めようとすると昇華型のビデオプリンターと言うことになるのでしょうが、大きさが不満であったり(価格がこなれているものの大きさはほとんどA6版)、ランニングコストが高いなどと今一つ乗り気になれなかったところ、年末に「これぞ決定版」という感じでPM-700Cが登場してきました。デモでプリントアウトしているのをみても、ここまでクリアに出力できるのかと感心してしまい、すぐさま注文をしてしまいました。
 正月に甥っ子や姪っ子たちが遊びに来たとき、DC-2Lでちょこちょこと撮影して、PM-700Cでプリントアウトしてやると、A4用紙の半分くらいの大きさに印刷されてきます。デジタルカメラをみて「印画紙にプリントできないものなんて面白くもない」と文句を言っていた女房も、「引き伸ばした写真みたい」とその出来映えに驚いてしまいました。その後は、彼女の方が面白がって子供たちに写真を勧めだしたので、私は酒を飲んでのんびり正月というわけに行かない一幕もありました。A4版でよいのなら実売価格で、レーザープリンタで45千円、カラープリンタで45千円、合計しても10万円を切る時代になったかと思うと感慨深い思いがします(私が最初に買ったプリンターはA4漢字ドットプリンタで20万円を超えていましたよ)。

次の大物はいつ?

 このところ、「今はパソコンの買い時か?」に対する答えとして、「今は待てだ」と書き続けてきていますが、本体はやっぱり「待て」の状態だと思います。MMX対応のパソコンはどんどん発売されてきていますが、Windows95を使っている分にはとりあえずLibretto 50位でもそこそこに使えるんですね。そりゃあ、まだDXを使っていて、ここで買い換える金があるという人にまで「待て」とは言いませんが、パソコン市場は現在とてつもなく流動的で、今は「小物買い」を楽しむ時代なのかもしれないと書いておきましょう。
 今日、新聞で超小型駆動装置による2HDが開発されたという記事を読みました。友人の一人が「こりゃ、凄いんじゃない」というから、「今時2HDでどうなるの」と答えておきました。超小型になるということは素晴らしいことかもしれませんが、容量、メディアの互換性ということを考えたら、やっぱり済んだ技術と言うことになると思います。さて、私の意見はどうなるのでしょうね?。

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