OMATSURIKOZO HOMEPAGE RANDOM ACCSESS 1998-01
OMATSURIKOZO's talk salon


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1998年  1月
連載129回

明けましておめでとう
今年が良き年になりますよう

9821V13改造作戦
すったもんだがありました


 明けましておめでとうございます。
 年末にかけて急に深刻になってきた金融不安問題。我が家においても経済に全く関心を持っていなかった女房まで、ささやかな銀行預金を巡り「預けている銀行は本当に大丈夫か」などと言い出す始末ですから、本当に経済は低迷してくるわけです。パソコンが売れなくなったと言うことらしいですが、頷けることだなと思ってしまいます。
 新しい年を迎えて、何か景気のいい話はないものかと思ってしまうのは、俗人の私だけのことでしょうか。今年が本当にいい年でありますように。

バリュースターV13 グレードアップ作戦
でも、Pentium200が見つからない


 パソコン時代の移り変わりの速さを実感として驚いてしまいました。確かMMXの発売は昨年の春前ではなかったでしょうか。パーツショップでいつでも手にはいるとタカを食っていたPentium200がなかなか手に入らなかったのです。
 実は昨年末に、仕事関係の人に「2年前に購入した98バリュースターV13なのだが、DOS版CADをWindows95版のCADソフトに入れ替える予定なのだ。現在のハードでは難しいと言われたのだ。どうにかならないだろうか」と相談されたのです。懇意にしているパソコンショップに電話をすると「バリュースター用のアクセラレーターCPUというのは発売されていない。メモリを増設したらどうだ」としか答えてくれませんでした。メモリの増設くらいなら私でも当然考えている、問題はCPUのアップグレードと言うことになるわけです。友人達に相談すると「下手なソフトハウスのCADソフトなどは少々のCPUアップグレードでは追いつかない可能性がある」と脅かすわけですが、いくら何でもPentiumUマシンでないとまともに走らないと言うソフトなどはよっぽどのカスだと思い直し、次のようなグレードアップを考えつきました。バリュースターではロットによってマザーボードにCPU倍率を設定できるジャンパがあるという話も聞きましたが、そのマシンではどうか分かりません。そこでメルコがMTCブランドで発売しているCPU倍率を設定できるゲタMTC40001を見つけました。MTCブランドでは他にMMX対応の電圧変換ソケットも出ていましたが、このゲタは9821シリーズには対応していないと言うことで、Pentium対応のゲタにしました。これにPentium200を載せて倍率を3倍にすればいいと考えたわけです。他に2次キャッシュメモリと64KBの増設メモリを載せることにしました。Pentium200のCPU以外は懇意のパソコンショップで入手出来たのですが、肝心のPentium200が手に入らないのです。私の地方のパーツショップを何軒か廻ったのですが、「もう製造中止になっていますからなかなか手に入らないのですよ。1ヶ月くらい待っていただけるのなら手配します」と行った返事しかありませんでした。このときにはまだ地方都市の哀しさかなと思っていたのですが、出張で大阪の日本橋を歩いても同じ答えに出くわしたときには、本当に驚いてしまいました。インテルの作戦がまんまと成功している世界を垣間見たわけです。いくらMMXPentiumが主流になったとはいえ、Pentium200が市場で手に入らないなんて想像もしていませんでした。大きなショップを何軒か歩いた後、小さな店にまで足を延ばしてやっと見つけることだ出来ましたが、最後の頃には「Pentium200を下さい」という問いかけではなく「Pentium200は無いでしょうね」という問いかけに変わっていた自分に驚いていました。

グレードアップ完成、しかし...


 そのショップではCPUクーラーも一緒に購入して、相手先のパソコン改造に出向きました。マシンをばらしてみて埃の凄さに驚いてしまいました。女子事務員さんに頼んで電気掃除機を借り、埃を吸い込ましたのですが、これで動いていたのだからパソコンは本当に強いものだと感心してしまいました。CPUを載せ換えた後、クーラーを固定しようとするとゲタの高さだけ取り付け金物が合いません。考え込んだ末、CPUの上に瞬間接着剤を塗りクーラーを張り付けてしまいました。熱で剥げたらどうしようと思いつつ。全てを換装した後、体感速度はどのようなものかを聞いてみたところ、「そんなに分かるほどのものではないだろう」と言っていた本人が「ウン、本当に速くなった!」と感心したので、私の方まで驚いてしまいました。この位グレードアップすると体感速度まで分かるのかもしれません。喜んで貰ったのもつかの間、次の日電話がかかってきて、「DOSのソフトもWindows95のソフトも印刷すると文字化けする」と言うのです。あの埃掃除でどこかを痛めたのかとも思うし、CPUからクーラーが剥げたのかとも思うし、悩んでしまいました。でも、冷静に考えるとメモリとCPU関係しか触ってないわけで、DOSでもWindows95でも文字化けすると言うことは問題点は限られてくると考え直し、「もう一度プリンタのケーブルを繋ぎ直すとか他のケーブルと交換してみて下さい」と頼んでみました。しばらくすると「動いた、動いた」と連絡がありました。よく聞くと、CADソフトがプロテクトのためにプリンタケーブルに鍵を付けていたのだそうですが、それが外れかけていたと言うではありませんか。全くお騒がせなソフトハウスということになったのです。でも、こうしたちょっとした変更でパソコンが動かなくなると必ずいじった人間が疑われてしまう、あるいは直接には関係しない事態が起こってしまうこともあるわけで、まだまだパソコンって奴はやっかいなものですね。

1000ドルPCは日本でも買い時


 アメリカではコンパックの1000ドルPCがよく売れているそうです。実用的なのです。日本では高級志向が強いためか、ここまでの低価格なパソコンはあまり買われていないようですが、富士通や日本IBMからAMDのCPUを載せた実売20万円を切るパソコンが売り出されています。実際、ハードの値段はぐんぐん落ちてきています。本家の1000ドルPCの心臓はサイリックスのMediaGXというビデオチップ等まで含めた1チップCPUですが、日本でも高木産業という会社から、このCPUを搭載した15インチモニターを含めて98000円パソコンが発売になっています。3Dグリグリのゲームをしようとしたり、特殊なハイエンドアプリケーションを動かそうとしたらPentiumUのような高性能パソコンも必要でしょうが、インターネットやワープロ、表計算などの普通の用途ならこうした性能のパソコンで十分に対応できると思います。何度も書きましたが、私のメインマシンは3年前に購入したPentium100のままです。それで一般的用途にはほぼ問題はありません。486マシンだけを持っているのなら、こうした低価格名パソコンはお買い得だなと思っています。会社ではこうしたパソコンを導入しよう。

高性能パソコンの使い道


 パソコン業界は大きな曲がり角にぶつかっているようです。それは、次の世代に向けてパソコン性能を何に用いていくのかが分からなくなってきていると言うことなのだと思います。現在の主要な用途であれば、先月号でも1000ドルPCでも書いたようにMMX166あるいは200で充分なところにあるのです。しかし、ハードの性能はまだまだ高性能化を追求してきています。今年中にはベースクロック100MHz、CPU400MHzのパソコンが登場してくるでしょう。しかし、その高性能化した機能は一体何に用いられるのか、これが問題なのです。
 つまり、今まで私たちが当たり前にパソコンに求めてきた機能というのを実現するものとしてのパソコンは現在完成している、しかしこれから先に求めるものとしてのパソコン機能、パソコン用途はまだ見えて無いというのが実状でしょう。かって、DOSユーザー達はMACのような遅いグラフィックインターフェースよりも、キーボードをたたけば即応するキャラクターインターフェースを優先していたのですが、ハード性能が上がるにつけグラフィックインターフェース、Windowsに転向してきました。つまり、ハード性能はパソコンユーザー達のインターフェース概念を覆したわけです。この状況は次世代にも起こるはずです。面白いことにいつの時代においてもゲームが一番のハード性能を問うわけですが、かといってゲームのためだけにハード性能が向上するわけではありません。他の大きな用途が生まれないことには普及することはありません。

初心者ほど低価格高性能パソコンが必要


 このキーワードが「ホームパソコン」であり、「マルチメディアパソコン」と言うことになるのでしょう。ビデオ、映画、テレビといったコンテンツをスムースに扱えること、つまり初心者が使うパソコンこそ「高性能」なパソコンが必要となってくるのです。現在のパソコンの能力はこういった用途においてはまだまだ初期のMACマシンと同じ程度と言っていいでしょう。GUIというインターフェースへの憧れと自分の所有するマシン能力とのアンバランスを感じていたユーザーは、長いトンネルをくぐってPentiumマシンとWindows95世界に出会ったように、パソコンなんてとても扱えないと思っていた人たちが「パソコンってこんなに楽しくて、簡単」と思うような世界が開けるのはやっぱりパソコンの高性能化と低価格化にしかないのです。パソコンはテレビのように全所帯に入るものではないにしても、今パソコンが停滞しているのは、次世代パソコンに期待してパソコンを購入した人たちの期待と現実のアンバランスによるぶり返し現象が起こっているからだと思います。期待のマルチメディアパソコンは今年中はまだ無理でしょうね。
 まあ、今のパソコンを使おうと思っている人は、20万円以下のPentiumマシンを購入して(このクラスのパソコンで十分です、昔のパソコンの値段から考えるとタダのようなものと私は言っていますが、叱られますかね)、しかもしっかり面白がって勉強する必要があるということですね。

「DOS/Vマガジン」NECに乗っ取られる?


 創刊から長い間定期購読をしていたのですが、最近はあまり買うことがなかった「DOS/Vマガジン」ですが、100号記念号あたりから再び購入しています。1/1日付けの「DOS/Vマガジン」を購入したら、なんとNECの広告が一番多く、20ページ近く占めいてました。パソコン雑誌がどんどん休刊になってきている現在、月2回発売されて、しかも広告で膨れ上がっている雑誌というのは「DOS/Vマガジン」だけではないかと思います。ソフトバンクが機種別メーカー別の雑誌を発売していたわけですが、最後に発刊された「DOS/Vマガジン」が一番勢いがあるというのもパソコン世界の勢力が変わってきたことの証明でしょうね。この月の内容ではかなり大きな特集としてNXシリーズを取り上げてヨイショをしていましたから、広告料の故かしらと疑ったのは私の裏目読みでしょうか。

64ビットCPU、インテル制覇か?


 先月号でも触れましたが、インテルはヒューレット・パッカード社と協力して作っていた次世代アーキテクチャーIA-64の開発に成功して、アルファチップを巡り紛争していたDEC社とも和解が成立し、IA-64の協力を取り付けていました。これで後、サン社さえ取り込めば64ビット時代には全てインテル支配になるではないかと書いていたところ、本当にそうなってしまいました。インテルとサンはマイクロプロセッサ、システム、ソフトに関するクロスライセンス契約を結んだと発表しました。これで64ビットCPU MercedにSunのOS Soralisも移植されることになったわけで、64ビット世代のサーバー系プラットフォームとして、現在の主要な相手とは全て提携が出来たようです。
 マイクロソフト社は、Windows95とインターネットエクスプローラの抱き合わせ販売という名目で、現在独禁法違反を問われています。インテルの場合は独禁法違反の話は出てきませんが、どうなのでしょうね。

会社のホームページを作ろう


 仕事の取引先の小さな制御屋さんは、WindowsNTにはまっていて、とうとう事務所にサーバを作りNTTのOCNサービスで24時間インターネット接続にしたそうです。こんな話を聞くと私も自分の会社のホームページくらいは持ちたくなってきました。同じ頃、我が社によく顔を出すNTTの営業の人が、ISDNとOCNサービスの営業に来ました。私の勤める会社の所在地は1時間に1回しかJRが止まらない田舎で、私の家(地方県庁所在地)にISDNを導入した当時には、会社の電話の交換局はまだISDNが導入されていませんでした。いつの間にか交換局が更新されたのでしょうね。彼女は1週間東京に行って講習を受けてきたそうなのですが、こんな地方のメンバーまでもNTTは新サービスの勉強をさせるのだと感心してしまいました。彼女は社長にいろいろ説明をしていたようですが、なかなか理解をして貰えなかったようです。彼女としても勉強をしてきたサービスの営業実績が欲しいし、私もホームページを開こうと思っていたときだったので、手を組むことにしました。
 会社の回線をISDNにして、OCNダイアルアップサービスを受けることにしました。ホームページはアメリカにあるレンタルサーバーに借り、ドメイン名を取ろうと考えているところです。パソコン仲間にこのあたりの管理を頼もうと現在計画しています。これも私の見栄なのでしょうかね。


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