OMATSURIKOZO HOMEPAGE RANDOM ACCSESS 1998-09
OMATSURIKOZO's talk salon


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1998年  9月
連載137回

やっぱりWindows98は
こんなもんでした

最近はパソコン「見栄」の張り方も
難しくなってきました


 何とも不思議な夏でしたね。私の地方では、夕方決まったようにスコールに似た夕立が続いて熱帯夜の数は少なかったのですが、それでも暑い夏でした。東日本や北日本はあまり温度が上がらない日が続いたので、秋の収穫が心配ですね。なにしろ、世の中「不景気だ、不況だ」という声が多すぎて、別に生活が変わっていない私まで不況感に巻き込まれてしまいます。なにか、一発面白いことでも起きないものでしょうか。

一度はインストールしてみなくちゃ


 さて、Windows 98です。発売当初は凄い売れ行きだったそうですが、好き者達が買った後は売れ行きはどうなっているのでしょう?当然好き者の一人である私もアップグレード版とPLUSを購入してきました。購入してからすぐにインストールしたかって言うと、最近の私の常である「ものぐさ病」にとりつかれていて、半月ほど家で寝かせた後インストールしました。

新しいデバイスドライバの用意は必要です


 Windows 98のインストールは約1時間程度と言うことなので、この際ついでにメインのマシンを入れ替えてやれとばかり、Pentium/100Mhzに接続していたTAとか、他に周辺機器までDELLのPentiumUマシンに接続することにしました。古いマシンなら、Windows 98をインストールした場合不都合があるかもしれないけれど、DELLのPentiumUマシンは問題もないだろうとばかり、何も下調べをしないままでCD−ROMを入れ込んだまでは良かったのです。ハードディスクの空き容量も問題ないし、スキャンディスクもすんなりクリアしていきます。元に戻すことができるようにWindows 95のシステムも保管しておくことにしました。また、Windows 95のインストールの時にはスキップしてしまったシステムディスクも作りました。ファイルのコピーが完了して、再起動したところからおかしくなってしまいました。再度インストール作業に入ると修復インストールという項目が出てきたので、これをクリックすると再び作業は進行していきます。やつと画面はWindows 98に変わりましたが、少しも変わり映えしないなと思っていたら、外付けのCD−ROMが認識されていません。コントロールパネルのシステムを覗いてみたら、SCSIカードのTekramのデバイスドライバーに「新しいバージョンを必要としている」と出ているではないですか。「おいおい、分かっているのなら最初から入れておけよ」と思いながら、インターネットに接続して新しいドライバを見つけることにしました。DELLのPentiumUマシンに接続していたのは288のモデムだったので、とりあえずそれでダウンロードしようとしたのですが、何度やっても「タイムアウト」と言われダウンロードができません。「そんな馬鹿な!」と怒ったところで仕方ありません。パソコンと付き合うと言うことは、こちらの都合ではどうにもならない、パソコンの都合に合わせなければいけないと言うことを承知すると言うことなので、通信速度の速いTAをDELLマシンに接続することにしました。ところがこいつの認識をさせようとするとまたまたうまくいかないのです。ドライバを変え、ケーブルの接続を確認し、色々試していたらやっと認識してくれるようになりました。そこで、再びインターネットに接続してTekramの新しいドライバをダウンロードです。やっぱりISDNは速い。あっと言う間にダウンロードが完了し、これを解凍してデバイスドライバを切り替えると外付けのCD−ROMも認識できるようになりました。ロジクールのスキャナを試してみたところ、これも不都合が出ています。dllファイルが見つからないと言っています。うん、なんてややこしいことだ、再びスキャナソフトのインストールです。周辺機器を色々繋いでいるマシンにWindows 98をインストールしようとすれば、新しいデバイスドライバをとにかく集めておくことが大切なようです。

調子に乗るとロクなことにならない


 問題は周辺機器を繋いでいるパソコンにあるのであって、会社の富士通のマシンは今年の始めに買ったばかりで何にも接続していない。そこでこいつもアップグレードしてやれと、Windows 98をインストールすることにしました。富士通のホームページも見て回り、会社のハードには特別な問題もなさそうなので、自宅のパソコンで試した内容を忘れないうちにやろうとしたわけです。ところがどっこい、こいつでドツボに填ってしまいました。実はこのマシンには「ウィルスバスター」という私に言わせたらお節介なソフトが常駐していたのですが、インストールするときこのソフトのことを忘れていたのです。システムファイルのコピー中に突然インストールが停まってしまいました。我が家のパソコンにおいても途中で停まってしまったことがあるので、リセットして修復セットアップにかかったわけですが、VGA画面の中途半端なWindows 98が立ち上がってしまい、それから進みません。やっと、「ウイルスバスター」に気付き、これを停止させるためにスタートアップから削除したのですが、普通の人、常駐ソフトの場所なんて分かるのだろうか?再びインストール作業に入り、今度は初めから上書きインストールしたのですが、ファイルコピー中に「原因不明のエラー」と表示され前に進みません。仕方がないので、フロッピーのシステムディスクから始めて再インストールしたのですが、これも同じところで停まってしまいます。うん、どん詰まりだと思い、Windows 95に戻してやろうと「アプリケーションの追加と削除」のところに入ってみると「Windows 98の削除」がありません。つまり、前にも後ろにも行けないところに入ってしまっているのです。何度かシステムのデバイスマネージャをいじったりするのですが、Windows 98の起動の時、数個のDLLファイルがバージョンの違うものになっているからうまく立ち上がらないよと言ってくるのです。そのファイルがどのCABファイルの入っているのかも分かりません。とうとう、データをいったん吸い出して元の状態に戻すことしかないようです。ああ、情けない。シコシコとフロッピーディスクに作っていたデータをコピーしたのですが、インターネットの設定ファイルだとか、アドレス帳、通信記録などはどこに格納されているのかがなかなか分かりません。やっと、アウトポートファイルは作ったのですが、元のファイルはどこにあるかが分かっていません。うーん、DOSの時代は良かった、全てのファイルが見えていたもんな、と呟いてしまいました。

どこにメリットがあるの?


 結局リカバリーCD−ROMから元の状態に戻して、常駐ソフトを全部外してインストールすることによってWindows 98にする事はできましたが、Windows 98にしたからと言って起動がそんなに速くなったようにも思えないし、終了も体感的には何にも変わりません。新しいハードにはUSBが付いているので、これを使うときくらいしか関係なさそうです。Windows 3.1からWindows 95へ移行したときには、ネットワーク、インターネットへの接続がサポートされたためOSの移行は有効に思ったのですが、今回のOSの移行はトラブルのことを考えたらあまり有効とは思えないのです。もっとも、これはシステムを残したままアップグレードしたためかもしれません。Windows 95の時にもアップグレードではあれだけ手こずったのに、ハードディスクをフォーマットして新しくインストールするとけっこう快適な環境ができたことを考えると、上書きインストールはやっぱり問題あるのかな...。

やっぱり変わらないぞ!


 というのは、最後にアップグレードしたPentium90マシンでのことです。このハードはWindows 3.1時代からアップグレードを繰り返してきたマシンで、色々なソフトがゴミのように集積されていて、最近は起動が時々おかしくなって、再フォーマットした方がいいかななんて思っていたのです。でも、Windows 98を上書きインストールしたらマシンの安定度は上がるかもしれないと、ついスケベな気持ちを起こしてWindows 98をアップグレードする事にしたのです。Cドライブは1.2GBですが残りは100MBにも満たない状態だったので、この際要らないと思われるソフトを次々と削除して300MBほどの空き容量を確保し、スキャンディスク、デフラグをかけてインストールを開始しました。今までの経験からすんなりとことが運ぶとは思っていなかったのですが、ことによると3度目の正直とばかりと期待したりもしました。現実はファイルコピーの後の再起動でやっぱりトラぶってしまいました。Windows 95の時の不安定だった立ち上がりと同じ症状に陥ってしまい、何度か再起動を繰り返してやっとWindows 98がきちんと立ち上がるようになりました。システムのデバイスマネージャーを見ると数カ所の?マークが付いていたので、これを削除しては再登録を繰り返し、何とかWindows 98への移行は完了したようです。そこで、起動と終了の時間を計ってみるとほとんど変わっていません。うん、何であんなに苦労してWindows 98なんて入れたのだろうと呟いてしまったとしても仕方ありません。だって、このマシンではWindows 98の新しい機能なんて使うことができないわけですから、ただ窓が開くときアニメーションが利いてちょっと洒落たかなと言うことだけだったのですから。

「FAT32」に挑戦


 雑誌の特集記事を読むとWindows 98の有効性は「FAT32」にしてこそと言う感じで書かれていたので、これを試さずにWindows 98は大したこと無いと言っても片手落ちかなと思い試してみました。「FAT32」の有効性は単にHDDの1パーテーションの制限が広がり、クラスタ容量が小さく設定されるためにHDDが有効的に使われると言うことだけでなく、Windows 98のファイル管理の方法と密接に結びつくために起動やアプリケーションなどが速く起動するということが言われています。これが本当なら苦労してWindows 98をインストールしたのが報われるかなと思ったのです。Windows 95では「FAT32」に変更するのに再フォーマットする必要がありましたが、Windows 98ではそのまま変更ツールを使えばやってくれます。ただ、逆はできないのでWindows 95に帰ることはできませんから覚悟は決めてやる必要があります。DELLマシンの2GBのCドライブを「FAT32」にしてみました。変換には1時間近くかかってしまいましたが、問題もなく完了しました。再起動をかけて時間を計ってみたところ、そんなに変わりません。HDDの使用領域は確かに減っていましたが、こんなものかと思っただけです。

結論:アップグレードを慌てる必要はないよ


 皆さんも今頃はWindows 98へのアップグレードに挑戦していて、その苦労に満足するものを得たという人はどのくらい居るのでしょうね。まだ、インストールしていない人、慌てる必要はないですよ。いや、最終的に新しいハードを買い換えたときにWindows 98になっていればいいだけのことだったりして...。つまり、古いWindows 95のマシンをわざわざアップグレードする必要は感じないと私は思ってしまいました。

どうしたんだろう
パソコンへの熱が醒めてきたのかな


 さて、このところの私の記事はどうもアグレッシブなところが失くなってきています。これは私の個人的なこと(仕事が忙しいとか、歳をとってきて好奇心が失われつつあるとか諸々)に起因しているのか、それともパソコンシーンそのものに新鮮みが失われてきているのかが分からないのです。たとえば今回のWindows 98にしても、私はそれほどのインパクトを感じなかったわけですが、雑誌等では大々的なキャンペーンを張っています。また、雑誌等で毎月新製品情報と言ったものを流していますが、これにしてもどれも似たり寄ったりで私の琴線に触れてくるものがありません。これは一体どういうことなのでしょう。情報は溢れるほどに豊富であるという事実と、その情報の中に興味深いものを感じない私のアンバランスが私の今日のありようです。つい半年ほど前までは雑誌の発売日には必ずと言っていいほど数冊ずつの本を購入し、月に10冊を越える雑誌に目を通していたのが、今では毎月届けられる「日経バイト」でさえざっと目を通すだけの有様です。私の愛読書である「PC WAVE」にしても然りです。何が狂い始めたのでしょう。

「見栄」の張り方が難しくなってきた


 じっくりと雑誌の広告などを見ているとまだまだ面白そうなマシンであるとか周辺機器は見つかります。でも、「これだ!!」とばかりに注文したいとは思わないのです。どうも、このあたりに問題がありそうです。つまり、私にとってのパソコンとは「見栄」だったわけですが、ここまでパソコンが普及してくるとよっぽどのマイナーなものを求めなくては「見栄」が張れない、しかしそこまでマイナーなものは実用性には乏しく買ってみるだけのもの、という悪循環が生じてだんだんと私の「物欲」は萎えてきたようなのです。「見栄」を張るための学習努力は放棄して、物珍しいものをただ買い求めてきた私の「見栄路線」はとうとう破産したようです。このあたりで「正しいパソコンの見栄路線」を見つけだすしかないようです。


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