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一雨ごとに暖かさが増す季節になってきました。木々の小枝には堅い蕾が少しずつ膨らみかけています。桜の花が咲き出すのももうあと少しです。コートを羽織り、肩をすぼめながら歩いていたサラリーマン達の足取りも少しずつ勢いづいてくる季節です。みなさん、お元気ですか。
このところ私事でいろいろなことがあったもので、パソコンに触ったりパソコン雑誌に目を通す機会が少なくなってきました。ワクワクするような出来事が少ないというのもその理由でしょうが、あまりに日常生活の中に浸透拡散してしまい始めたパソコン世界は、その広さ故に私の視野ではカバーしきれなくなってしまったようです。
ゲーム機とパソコン
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3月にはプレイステーション2が発売されました。インターネットで予約を受け付けていた台数は100万台近くにも上り、店頭で発売されたものはあっという間に売り切れたそうです。沙門さんは予約を入れていたそうで、ルンルンと持ち帰ったそうです。若い友人のひとりも購入したそうで、「うん、やっぱりスゲー。きれいだぞ」と言っていました。パソコンの値段も下がり、ゲーム機の性能も向上してくると言うことで、これから先パソコンという機械はどんどん機能が分化して、汎用機としてのパソコンというのはシェアが低下していくのかも知れません。昔、ワープロという専用機に対してパソコンという汎用機の効能をよく説いたものでしたが、時代はどうもパソコンを乗り越えて来始めたように思います。ゲーム機といえば、あのMicrosoftも高性能ゲーム機を発売すると発表しました。その仕様といえば、開発コード名で「X-Box」と呼ばれ、600MHz動作のCPUや128MBのメモリーを搭載するなど、標準的なパソコンを上回る性能を備える見込みというから、ますます汎用パソコンという概念が薄くなると言うものです。インターネット接続機能を備え、電源投入から利用可能状態になるまでの時間は、2〜3秒というから、こんなゲームが発売されるようになると現在パソコンを使っている多くのユーザーにはこれで十分と言うことになってしまいますね。しかも、価格は、DreamcastやNintendo64、PlayStation2といったゲーム機に対抗できる程度になる見込みというから、家庭用のパソコンはこれで十分と言うことになるのでしょうね。15年昔、1セットあたり揃えると100万円近くしていたパソコンセットも、このゲーム機に勝てないわけですから、情けないものですね。私の古い感覚では、ハード仕様の異なるパソコンやゲーム機の世界において、市場を取ってしまった単一機種以外が新たな市場を作ることは難しいと考えていますが、どうもこれだけ安くなってしまったパソコンやゲーム機においてはこうした概念は通じなくなってきているようです。ひとつの画期的なソフトさえあればあっという間に市場の一角を占めることが出来るほどに、この世界は敷居の低い市場に成熟してきているというのが実状でしょう。多分、Microsoftにもまだまだ勝機があると読んだのでしょうが、どんなソフトを売り出してくるのかな。
1GHz時代に突入したCPU戦争
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AMDはとうとう1GHzの『Athlon』(アスロン)プロセッサーをインテルに先駆けて発表しました。当然負けてはおれないインテルもすぐさま1GHzのPentiumVを発表するという大台時代に突入したわけです。昨年末に私が安くなったKatmaiタイプのPentiumVを購入したとき、まだ半年ほどは1GHzには到達しないだろうなと思っていたら、あっという間に大台を乗り越えてしまいました。もっともこの大台世界においてはコストパァフォーマンスは極めて悪く、よっぽど好き者でなくては買わないだろうと言うほど高価なものですが、昔好き者だった私としては何かむずかゆいものを感じてしまいます。たったの10万円程度じゃないかという気持ちと、半年もすれば6〜7割にまで落ちてしまうCPUにそれだけの金を払えるかというジレンマの中で、最近は賢くなった消費者としての私の顔が登場してしまいます。80286、80386の時代には、新しいCPUが発表されてからその搭載機が普及するまでには数年のサイクルがあったわけですが、この最近のPentium時代ではインテルの発表即新型マシンの発表と普及という世界になっていました。ところが、ここまで高クロック競争が激しくなってしまった現在、インテルが1GHzPentiumVを発表して新型マシンが登場してきません。やっとこさ発表までこぎ着けたものの、製品の供給についてはおぼつかないという世界なのでしょう。まあ、ユーザーにとって見れば、高クロックのCPUが発表されるたびに会のCPUの価格は下がるわけですから、コストパァフォーマンスの高いものを購入できると言うことで、嬉しいわけです。PentiumVとAthlonのどちらが速いのかと言った記事がインターネットや雑誌を賑やかしていますが、極端な差があるわけでもないわけで、まあひとつのお祭り騒ぎといったところでしょうか。
見直され始めているAthlon
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一時、Athlonはクロックアップ耐性に弱いとかクロックアップができないといったことでヘビーユーザーに敬遠しされていたのですが、「殻割りクロックアップ」というワザが発表されてから人気が上がってきています。PentiumVでは内部倍率の変更が出来なくなっているため、外部クロック(FSB)や電圧を上げることで高速化を図っていますが、Athlonでは殻割りをして内部クロックを上げることも出来、この変更をサポートするキット商品まで出てきています。こうした事情が、ますます高クロック新CPUにヘビーユーザーが流れないと言う理由かも知れませんね。もっとも、私のKatmai450MHzPentiumVですが、600MHzにクロックアップして使用すると、ほとんどのソフトでは問題ないのですが、DVDや「AGE OF EMPIRE」などを走らせると時々暴走してしまうわけです。最初は理由が分からず色々デバイスやBIOSを変更したりしていたのですが、結局クロックを元に戻すと問題なく動くことが分かりました。やっぱりクロックアップはクロックアップであって、100%完全動作とは違うものなのかも知れません。もっとも私のパソコンでは特別なクーラーを付けてない標準品で走らせているからかもしれません。今度また強力なクーラーを購入してきて試してやろうと思っています。
趣味人のアイテム・マウス
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Microsoftが発売している光学式のマウスというのも興味があったのですが、ワイヤレスのマウスを購入しました。パーツショップに出向くとマザーボードやCPUもたくさんありますが、マウスにキーボードもたくさん置いてあります。キーボードやマウスなんてものはそんなに壊れるものじゃないし、誰が買うんだと思いながら、使わなくなったキーボードやマウスが我が家のなかでごろごろしていることを思い浮かべてしまいました。うん、こんなものは気分転換に変えていくモンだと開き直りながらも、金額を見てしまうのは最近の私の傾向です。今私が日常に使っているキーボードは980円の標準日本語キーボード、マウスは3000円程度のPS2です。別に不自由しているわけでもないのですが、マウスのコードがちょくちょく引っかかってしまうので、この鬱陶しいコードがないものを使ってみようと思っていたところでした。店でよく見かけるコードレスのタイプはだいたい5000円程度で、光学式でコードレスというものがないかと探してはいたのです。ある店で、1900円でコードレス・ホイール付きというものを見つけたので購入してしまいました。家に持ち帰り、マウスを取り外してセンサー部を取り付け、電池を入れてマウスを動かしてみるとスイスイとマウスカーソルが動きます。付属のデバイスドライバをインストールするとホイールや左横のボタンを設定することができます。もっとも今までもホイール機能というものは使っていなかったので、今回もあまり関係ないかな。ところで、センサー部とマウスの位置関係がどうなっているのかを色々試してみると、薄っぺらいマニュアルにはかなり広くとれるように書いてありますが、なかなか思うとおりには動いてくれません。通常ではモニターの下部や横に取り付けるようですが、我が家の配置は少し変わっているので、キーボード近くの机の上に固定することにしました。現在の使い勝手といえば、まあまあかなと言ったところです。ケーブルは引っかからなくはなったのですが、センサーとマウスの交信が時々途絶えるのか、カーソル位置が飛んでしまうことがあります。まあ、いつもいつもというわけではないので、こんなものなのかと半分諦めながら使っています。元のコードタイプとどっこいどっこいの使い勝手かなと思っているところです。
お手軽になってきたノートパソコン
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ノートパソコンが安くなってきましたね。デスクトップタイプのパソコンといえばインターネット接続のおまけのような存在に成り下がってきたというのに、ノートパソコンだけは25万円前後というのが常識的なものでした。ところがここに来てとうとう20万円を切り、10万円台での戦争が始まってきています。話は少しそれますが、新聞に家庭内の無駄遣いのアンケート結果が発表されていました。その堂々の1位がパソコンでした。これだけブームになるともっていないことが恥ずかしいと言った意識が生まれ、これがますます普及の下支えとなったのでしょうが、冷静になって考えてみると、我が家に本当にパソコンが必要だったのか、誰が使っているの?といったところなのでしょうかね。昔から考えると現在のパソコンの値段なんてタダみたいなのじゃないかと私は気易く言ってしまいますが、これだけパソコンは安くなってきたといってもパソコンにあまり興味がない人たちにとって見ればやっぱり高価なものなんでしょうね。その上、多分そう言う人たちが購入したパソコンというのは、どこでも使える、畳むと場所をとらないといった理由でもってノートパソコンを購入したのに違いありません。私はどうも液晶画面というのが好きになれなくて、ブラウン管を愛用しているわけですが、デスクトップマシンさえも液晶モニターが幅を利かす時代になってきました。こうなるとますます液晶が大量生産されることになり、ノートパソコンは値下がりすると言ったことになるのでしょう。ノートパソコン値下がりの最大要因は液晶の低価格化とCPU戦争による高性能CPUの低価格化でしょうが、台湾製ノートパソコンの生産量が飛躍的に拡大してきているそうです。つい数年前まではノートパソコンは日本でしか生産できない、台湾はデスクトップの汎用パーツの生産国だと言われていたのが嘘のようです。しかもあれだけの地震による被害を受けながらもその生産量を拡大してきているというのですから、その底力というのは並大抵のものではありません。デスクトップマシンには何年も昔からベアキットマシンといって、本体にCPU、メモリ、ハードディスクを装着すればそれで完成というマシンが出ていましたが、台湾製のノートパソコンはそれです。エプソン以下の小メーカーがノートパソコンをどんどん低価格で供給し始めたのは、このような供給基地が安定的に確保できるようになったからです。昨年の年末、私の会社で部下がIBMのノートパソコンを買おうと思うのだがと相談に来たとき、パソコン雑誌の高木産業の広告を見せました。同じスペックであるのなら、5万円以上の差があるぞと話したところ、高木産業のノートに鞍替えしてしまいました。彼が使おうとしているのは、制御関係のソフトなので一般的なソフトがインストールされていても関係がないのです。ただスペックの高いパソコンが欲しいと言うだけなので、小メーカーのノートを選ぶことにしました。高木産業のノートパソコンも台湾製のキットを自社仕様にしているだけのものです。「X-Box」が登場する来年には10万円のノートパソコンも夢ではなさそうですね。
CD-Rの普及
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パソコンショップに行って驚くのは、CD-Rメディアが一番大きな顔をして並べられていることです。私がパソコンを始めた当時、外部記憶メディアはまだカセットテープでした。それが数年も経たないうちにフロッピーディスク時代となったのですが、当時フロッピーディスクは非常に高価で、320MBの5インチディスクが1枚1000円していました。それが2DD、2HDと変わり、3.5インチフロッピーディスクが全盛となったのもそんなに古い話ではないのですが、MO、ZIPと言ったメディアが店頭に並ぶようになったものの、主力の記憶メディアといえばやっぱりフロッピーディスクだったといえるでしょう。それがここに来て、急激にCD-Rが大量に出回ってくるようになってきました。当然ドライブ自体の金額も急激に低下してきているわけですが、そう言う時代になったのだなあと感心してしまうわけです。486や無印Pentiumの時代にはドライブの金額も高い、メディアも高い、その上CPUの速度が遅いため書き込みが失敗するといったことで、素人は使えないなどと言ったことが言われていたのですが、今ではFDD感覚に近いものになってきています。こんなにCD-Rが普及してくるとまたもやコピープロテクトがはびこってくるのでしょうね。
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