OMATSURIKOZO's talk salon

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2002年1月号
連載177

明けましておめでとうございます
今年はきっと希望の年に


ゼネコンのインターネット利用?
今年はAthronデュアルCPU

 明けましておめでとうございます。とうとう21世紀も2年目に突入します。「来る21世紀こそ」と期待されていた昨年でしたが、日本だけでなく世界的にボロボロな年でしたね。「今年こそ」とは期待したいわけですが、どうもあまりいい調子になる気配が感じられません。どこか、景気にいい話が転がっていないものかとうろついているものの一向に見つかりません。ええい、ここはそれ空元気でも出して出発しましょう。

年末のある日


 先日ある工事現場の所長から電話をもらいました。仕事のクレームかと心配しながら電話をすると、「インターネットに繋がらないのだ。ついては無線で繋ぎたいのだが、手伝ってくれ」と言われました。うーん、無線で繋ぐとなればちょっとややこしいことになるし、どんな状況かも分からないので、「とりあえず時間を作って伺います」と答えたわけです。
 出掛けていくと大きな事務所は畳まれていて、仕舞い工事のための小さな事務所に移転していました。そこの事務所に引っ越しした時、インターネット接続ができなくなったというのです。大きな事務所にいた時には現場にパソコンに強い若い人が居て、彼が設定してくれたのですが、今では現場が小さくなって自分で設定しなくてはならなくなったそうです。趣味でインターネットに接続しようとしているのかと聞くと、「いやいや、仕事で繋がなくてはならないのだ。早く繋いで会社と連絡を取れるようにしなくてはならないのだ」と言うのです。電話はISDN回線になっていて、電話とFAXにそれぞれの電話番号を取っているとのことです。「じゃあ、簡単にTAとパソコンを繋ごう」というと、「パソコンを置いてある部屋とTAを置いてある部屋が別々で、今後のことを考えると無線で繋ぎたい」というのです。「うーん、やっかいなことを言うもんだ」とは思いつつ、仕方がない、無線LANの設置を考えることにしました。

久しぶりに無線LANに挑戦


 現在のTAはこの事務所に移転した時にNTTから購入したばかりのものだと言うことだったのですが、これを交換しなくてはならないかもしれないと思いながらふたりで大型パソコンショップに出掛けました。少し前にはモデムが並べられていたはずのコーナーは、ブロードバンド対応のルータばかりです。時代はどんどん変わってきているようです。無線対応のブロードバンド対応のものもたくさん並べられています。ところがISDN対応の無線ルータが見つかりません。おいおい、もうISDNの時代は終わったのかとパソコンショップ品揃えの変遷に驚いてしまいました。店員に訊ねると少し離れたところにあったメルコのAirstationシリーズ・ISDN対応のものを出してくれました。カード1枚とのセットで4万円程度です。購入したばかりのTAを捨てるにはもったいないので、AirstationとST端子接続しようかと店員に相談すると、ややこしい接続をしてうまく作動しないことがあるのでAirstationに取り替えた方がいいと言われました。私はI/Oデータの無線発信器を購入したのですが、友人に言わせればメルコの方が無線の発信力が強いと言うことですから、これを購入することにしました。内容を良く見てみると、ファームウェアの変更でブロードバンド対応に代えることができるとあります。それにハブが4つも付いています。なかなかの優れもののようです。

まずマニュアルを確認して


 事務所に戻り、早速取り付けにかかります。現在設置されているTAを取り外し、Airstationを取り付けます。アナログポートのナンバーを気にしないで電話とFAXの線を接続します。電話を取り上げて耳を澄ますと通信音が聞こえます。よしよし。携帯から電話をかけてもらうと呼び出し音がなります。TA機能はOKです。無線カードを取り出し、パソコンへのセットを始めます。マニュアルを熟読する癖があまりない私も、他人のパソコン、しかも仕事に使っているパソコンですから慎重になります。私のパソコンでインストールした時にはとことんトラブったものですが、慎重に事を進めたところ、案外簡単にインストールできました。無線状態は良好です。パソコンとAirstationは繋がっています。ところが彼が出してきた相手番号に接続しようとしても繋がらないのです。何度送信してもIDとパスワードが違うと切断されてしまいます。うーん、これは弱った。私の頭も混乱してきます。ISDNに接続して通信していたのはもう古い話になっています。通信設定の確認をしようとしてもそのプロパティがどこに書かれているのかが分からなくなったのです。彼が使用しているNetscapeも長く使ったことがありません。しばらく悩んだ挙げ句、ようやく少し頭が整理されてきました。Airstationはルータであって、単純なTAではないのだ。つまり、電話の相手先の設定はパソコンから直接指令を出すのではなくて、Airstationのなかに書き込んでいるのだと言うことが理解できました。思い出してきました。会社のルータを設定した時、あずったことを思い出しました。Airstationの設定ユーティリティを見つけなければならないのです。見つけだしたこの設定項目に入ろうとするとパスワードの確認を求められます。おいおい、パスワードなんて設定していたかい。Airstationの初期設定の時に入れたパスワード、思い出せない。考えつくことを何度か繰り返すのですが、やっぱりダメです。えーい、こうなったら最初からやり直しだ。Airstationを初期化し直します。再設定を始めます。再度設定ユーティリティを確認しに行くと、同じようにパスワードを求められます。なんだ、同じじゃないか。マニュアルをひっくり返してみると、単純に「root」と入力しろとあります。「root」と打ち込むとあっさりと設定項目に入れました。所長とふたり顔を見合わせて笑ってしまいました。再度電話をかけるとやっぱり繋がりません。うーん。

困った時には原点に


 そうだ、他のプロバイダに繋げてみればいいのだ。設定ユーティリティでniftyの設定をします。あれ、簡単に繋がるじゃないですか。これはここの事務所の設定ではなくて、この相手先が問題なのだと所長に説明すると、「この相手先は会社のもので、IDとパスワードだけでなく、こちらの電話番号まで確認するのだ」と言い出しました。ISDNでふたつの電話番号をもらっているから、そこでおかしくなっているのかもしれないなどと言い出します。そんなことはないはずなんだがと思いながら、Airstationのアナログ設定を確認しなくてはならなくなってきました。携帯から電話をかけると電話の呼び出し音がかかりますが、FAX番号にかけても電話の方が鳴ります。またまたマニュアルを確認です。ありました、ありました。アナログポートの電話番号設定が。電話とFAXが別々に確認できました。発信元の確認もOKです。初期設定では登録番号が発信元になっているし、相手先通知にもなっています。

どんなシステムなのかわからない,聞けない
ハッカーってこんなことをやっているんだろうな


 気を取り直して再度挑戦です。何度やってもダメです。電話料金はどんどん上がってきています。ということは、接続はしているが切断されているという証拠です。セキュリティを考えて発信元確認までするシステムですから、外部の人間が直接システム担当者に聞くことができません。もどかしい思いをしながら所長に質問してもらうわけですが、ラチが明きません。とうとう私が替わって質問することにしました。彼も無線システムではやったことがないこと、ISDNのふたつ番号ではやったことがないことなど話してくれます。色々話しているうちに、本当に受け入れ側がこのIDで設定できているかどうかを確認してFAXを貰うことになりました。

単純にIDが違っていただけ


 「無線システムはそれなりにうまく作動はしていますよ。しかし、肝心の処に繋がらなくては意味がない。仕方がないので、TAから直接インターネット接続をやってみましょう」と今度は無線を捨てて、Airstationと元のNTTのTAをST端子接続して、TAとパソコンをUSB接続することにしました。またまたインストール作業です。これでやっても繋がりません。当初2時間程度で完了しようと考えていたのに、半日以上が経過してしまいました。うーん、途中で引き上げるわけには行きません。弱ったもんです。とうとう手を挙げようとしていたところに確認のFAXが届きました。電話番号、ID、パスワードを再度確認することにしましょうと見ると、IDの最後の文字が足らなかったのです。「えっ、そんな馬鹿な。とりあえずやってみましょう」とAirstationの設定ユーティリティを書き直します。接続ボタンをクリックすると接続するではありませんか。切断して、今度はNetscapeをクリックします。自動接続先をその番号にして置いたので、自動的に会社のWebに繋がります。「そんな馬鹿な」と所長の肩を叩いてしまいました。何とも馬鹿馬鹿しい一日を過ごしてしまいました。  教訓も何もあったもんではないわけですが、趣味ではなくて仕事でインターネットに繋ぐなら、システム管理者というか、アドバイザーを社内で作らないと、年寄り達では負担が大きすぎるものだと感じてしまいました。言葉ではセキュリティの意味を知っていても、実務としてのセキュリティを理解できていないのですから、難しいもんですね。

今年はAthronデュアルで行こうか


 1昨年の年末、PCクラブの忘年会の時煽られてPentium4を購入してしまった話を書きましたが、昨年末の忘年会でも煽られてしまいました。WindowsXPを購入したものの、まだインストールもしていない、どうも最近は新しいパソコンを作ろうというモチベーションが出てこないと話していたら、デュアルCPU時代になったよと言う誘惑をかけてくれた友人がいます。WindowsNT系列ではデュアルCPUに対応していましたが、Windows98系列ではデュアルCPUには対応していません。WindowsXPではHomeとProfessional版に別れていて、Professional版はNT系列なのでデュアルCPUに当然対応しています。うーん、そうか、時代はデュアルCPUかと思い至ったわけです。少し古い話になりますが、CeleronでデュアルCPUシステムが作れると話題になったことがありますが、今のCeleronでは内部の線を切断しているのでデュアルCPUシステムは作れません。今デュアルCPUシステムを作ろうとするとインテルではPentiumVが一般的です。Pentium4ではゼノンがありますが高い・遅い。今さらPentiumVでもないだろうと考えていくと、Athlonが面白そうと思い出したのです。このところのAMDの戦略は、インテルのPentium4攻撃に作戦を変更して来ました。PentiumV時代では、同じクロック数では安い・速いとシェアを延ばしていたのですが、流石にPentium4に対抗して同クロックのものは出し切れていません。そこで、クロック数は劣るものの、同程度の能力を持っていますよとモデルナンバーという性能表示を取ってきました。1900+、1800+なんて表示ですが、クロック数は1.9GBではなくてそれより低いものの、標準的ベンチマークでインテルPentium4の1.9GB相当といいたいのでしょうね。ちょっと詐称な様な気もするのですが、一応このベンチマークの審査を第三者機関に依頼して客観性があるということですから、まあそれもいいでしょう。結局選ぶのはユーザーですから気に入ったものを買えばいいのです。でも、Pentium4の低価格攻撃は凄くてAthlonの値段的優位性はほとんど無くなっていますね。ではどうしてAthlonなのかというと、Pentium4ではデュアルCPUシステムは組めないけれど、Athlonでは組めると言うことです。
 つまり、WindowsXP時代ではProfessional版がより普及してくるだろう。ProfessionalではデュアルCPUシステムが有効である。今デュアルCPUシステムを作るとしたらもっともコストパフォーマンスに優れているのがAthlonだと思ったわけなのです。そこで、インターネットで情報を集めてくることにしました。AthlonデュアルCPUのマザーボードの数はあまりありません。話に聞くとTyan TigerMPというマザーボードが有名なそうですが、じゃじゃ馬だという話も出ています。このマザーボードのチップセットはAMD 760MPというものですが、次にAMD 760MPXというチップセットも出てきました。これを搭載したマザーが年末から新年にかけて登場すると言うことなのです。新チップですからバグがある可能性もあるといった話は聞こえてきますが、
Abit WA-2A
ASUS A7M266-D
GigaByte GA-7DPXDW
MSI K7D Master-LR
Tyan Thunder K7X
Tyan Tiger K7X
といったマザーが本格的に登場してきたら情報を集めてぜひ組み立てようと考えています。


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