もう11月というのに実感が湧かない天気が続いています。格好の旅行シーズンですね。祝日を月曜日にするようになってから、9月、10月と連休が多いことになってしまったため、なかなか仕事モードにはなれない日々が続いています。11月の始めもまたもや連休となり、どこか旅行にでも出かけたい気分ですね。 先月には仕事でロンドンまで出かけましたが、ホテルと現場の往復だけでまったく旅行気分は味わえませんでした。しかも、現場で少しけがをしたために帰国後も1ヶ月以上包帯を巻いた生活を余儀なくさせられてしまいました。もう、現場の現役は引退でしょうね。 RAIDシステムに挑戦さて、そんな調子ですのでロンドンから帰ってきてもパソコンのトライが遅れてしまいました。例のデュアルCPUマシン、BIOS画面まで立ち上げた時点でロンドン出張となったわけですが、帰国してからもなかなか気分がパソコンに向かわず、やっとWindowsXPのProをインストールしたのがやっとでした。ここで問題となったのが、RAIDの設定です。マザーボードにRAID仕様を選んだのは単に見栄の故であって、RAIDの内容を詳しく知っていたわけではないのです。CPUもデュアルにしたのだから、ハードディスクだってと思い、同機種のものを2台購入しただけのことだったのです。マザーボードの付録に英文のRAID説明がありましたが、元を知らないのだからなかなか内容が掴めません。そこで雑誌を購入してきて概略を勉強することにしました。この時点での私のRAIDの知識というのは、同じものを2つのハードディスクに同時に書き込むからひとつが壊れてもすぐに復旧できると言うことと、スピードが速くなると言うようなことを聞いたことがあるというものだけだったのです。どうも、これは間違いだったようです。確かに上記に上げたことはできるのですが、2台のハードディスクではその両方は採れないことがすぐに分かりました。 RAID(「レイド」と読み、「ディスク・アレイ」とも言います)については、名前だけでも耳にする機会は私だけではなく、皆さんもかなり増えたように思います。数年前までは大規模ネットワークやサーバ管理者などプロ向けの技術でしたが、現在はデスクトップパソコンを持つ個人ユーザーにもだいぶ浸透してきましたという話です。コストパフォーマンスの高いIDEハードディスクを2台使ったRAIDが流行のようです。こんな情報で私も2台のハードディスクを買い込んだわけです。これはもちろんHDDの大容量化、低価格化のおかげです。それまでRAIDと言えばSCSI、という常識がありましたが、IDEシステムでも手軽にRAIDを構築できると言うことで一般雑誌でもしばしば取り上げられるようになってきたわけです。RAIDとは、ひとことで言えば「複数のディスクを重複して使用することで、パフォーマンスを向上させる」目的で用いられる技術のことです。しかし、どう重複させてパフォーマンスを上げるのかが問題となります。 「ストライピング」「ミラーリング」「パリティチェック」実はRAIDにはたくさんの構築方法があって、「RAID0」〜「RAID5」の大きく6つの構築方法があります。現在では「RAID0+1」といった特殊なケースも多く出てきています。基本的には「ストライピング」(複数のHDDに分散して書き込み、読み出す方法。データの読み書きが速くなる)という機能と「ミラーリング」(同じデータを複数のHDDに書き込むため、クラッシュに強く安全性が高い)、「パリティチェック」(エラーチェック用のHDDを持つ)という機能をサポートするのですが、RAIDの種類によってこのサポート方法が異なってきます。私の半端な知識も的はずれではなかったのですが、2台のHDDでは上記の3つをサポートできないのです。上記の機能を複合して使おうとしたら最低3台のHDD、できるなら4台が必要であることが分かってしまいました。 簡単にRAIDの種類を列挙しておきましょう。 ・RAID Level 0 (RAID0) 俗に「ストライピング」とも言われている使い方で、IDE RAIDではよく利用されていると聞きます。これは複数(説明の都合上2台とします)のHDDを「交互」に書き込むイメージです。大きなファイルを1台のHDDに保存すると時間がかかりますが、2台に分けて書き込んでおけば、読み出すときに両方からデータを取得できるのでその分高速になるという理屈です。実際には交互とは限りませんが、2台のHDDからデータが転送されるのでベンチマークや体感速度は向上します。もちろんHDD2台分の大容量ディスクとして使えることになりますから、もともとの容量の小さいHDDをRAID0で組み合わせて大容量ドライブにできるというメリットもあります。しかしデータの保護には何のメリットもないばかりか、2台1組でしか使えないため、どちらかがクラッシュすれば両方のドライブのデータが失われることになります。ですからクラッシュの可能性も高くなります。このためRAID0はかなりトリッキーな使用方法といえるでしょうね。 ・RAID Level 1 (RAID1) RAID1は「ミラーリング」と呼ばれる、RAIDの基本発想に基づいた使い方です。つまり2台のHDDにまったく同じデータを保存します。それぞれのHDDは独立した存在になるので、どちらかがクラッシュしても片方からデータを復旧することができます。RAIDコントローラやRAIDソフトウェアは復旧作業も自動的に行うので安心して使えます。その代わりRAID0とは正反対に、HDDの容量は2台や3台あっても1台分としてしか使えません。速度に関しても、複数のHDDに同時に書き込むため、1台での運用に比べて遅くなります。「安全性」が高いとはいえ、同じデータを書き込むわけですから、ソフトウェア上の問題、例えばウィルスやWindowsのハングは解消できないと言うことになります。 ・RAID Level 2 (RAID2) ・RAID Level 3 (RAID3) ・RAID Level 4 (RAID4) RAID2/3/4は基本的な考え方は「パリティチェック」で共通しています。いずれもデータとは別にエラー訂正用のデータを作り、それを別のドライブに保存することで信頼性を向上させています。メモリに「ECCメモリ」というのがありますが、これのHDD版といった感じです。大きなシステムでは利用されているようですが、IDEシステムではほとんど利用されていません。 ・RAID Level 5 (RAID5) RAID0とRAID1が個人向けの単純なRAIDとすれば、業務用の信頼性の高いRAIDとして広く用いられているのがRAID5です。単純に説明すれば、RAID2/3/4ではエラー訂正用の情報はデータとは別のHDDに保存していたのに対し、エラー訂正情報もそれぞれのHDDの中に同居させるようにしたのがRAID5です。ですから使用するHDDに区別がなく、すべてのHDDにデータとエラー訂正情報が書き込まれています。 ・RAID (RAID0+1) スピードと信頼性を両立させるシステム。少なくともHDDが4台必要。RAID IDEのプライマリとセカンダリにそれぞれ2台をHDDを接続し、プライマリの2台で「ストライピング」させ、そのデータ全てをセカンダリ接続の2台のHDDに「ミラーリング」させるもので、「パリティチェック」機能はないものの、IDEシステムではよく用いられていると言うことです。 俺には関係ないや!お勉強の結果、どうも私にはRAIDは必要ないなと言う結論に達してしまいました。「ストライピング」による速度向上は魅力的ですが、2台合わせると120GBもの大容量をゴッチャ混ぜの使い方をするなんて、かなりアバウトな性格の私でもようやらない。「ミラーリング」には魅力を感じていたのですが、2台のHDDに同じものを書き込むため速度が遅くなると言うのでは面白くない。結局、RAID IDEに接続していたHDDを本来のIDEコネクタに差し込み直すことにしてしまいました。誰か、私の中途半端な知識を潰して、こんなにもRAIDは素晴らしいと実感させてくれる人はいないでしょうか。 さて、WindowsXPはすんなりとインストールできました。当然ベンチマークは測定しなくてはなりません。CPU速度は抜群ですが、グラフィック速度は流行りのものを付けませんでしたからぐっと低いものでした。うんうん、分かる、分かる。デュアルシステムといってもこんなものなのでしょうね。 マルチDVD DVR-DVH2最後はアイオーデータのマルチDVD、DVR-ABH2です。私がこのドライブにこだわったのは、私が購入しているDVD-RAM レコーダ・デッキがパナソニックのDVD-RAM/Rレコーダだからです。友人達の間ではDVD-RAMやDVD Multi ドライブはあまり評判はよくないです。それは書き込み速度が遅いと言うことと、DVD-RAMの必要性が感じられないからと言うことです。パソコンの外部記憶装置としてのDVD-RAMは使い勝手の良い規格なのですが、私の友人達の用途はもっぱらAV関係に限られてくるので、書き込み速度の速さとDVDプレーヤーとの親和性を考えて他社のものになっているようです。ドライブの性能は次の通り。ライト速度はDVD-RAM/Rが2倍速、DVD-RWが1倍速、CD-Rが12倍速、CD-RWが8倍速、リード速度はDVD-ROMが10倍速、CD-ROMが32倍速。CDメディアへの書き込み速度が最近のCD-R/RWドライブに比べると遅めですが、1台でDVD-RAM、DVD-R、DVD-RWの3種類のDVDメディアへのライティングに対応する点はこの製品ならではの大きなメリットです。これで3万円代前半ならお買い得と購入したわけです。 使い勝手と言っても取り立てて何も言うことはないのですが、付属のソフトウェアは豊富です。ライティングソフトの「B's Recorder GOLD5 BASIC for Windows」やDVD-Videoオーサリングソフトの「Ulead DVD MovieWriter 1.5 SE」、ビデオレコーディング規格対応再生/編集ソフトの「Panasonic DVD-MovieAlbum SE」などといった多彩なソフトが付属しているのもこの製品の魅力のひとつで、「Panasonic DVD-MovieAlbum SE」は私が念願していたパナソニックのDVD-RAM/Rレコーダのデータが編集できるものでした。早速古いビデオテープをDVD-RAMに落としていたデータを編集してみることにしました。まだソフトの使い勝手については何ともいえない範囲ですが、DVD-RAM/Rレコーダで編集するよりはずっと簡単なようです。私がDVD-RAM/Rレコーダを購入してしばらくしたらDVD-RAM/RレコーダはHDD内蔵のものが主流となってしまいました。私のレコーダではDVD-RAMで記録したものをDVD-Rでは書き直せません。そこでこれを編集してDVD-Rに書き直す方法としてこのドライブを待っていたわけです。どうやら待っていた甲斐はあったようです。 他のドライブとしての性能も確認しようと色々確認してみましたが、取り立てて素晴らしいという機能はないものの、そこそこの機能が内蔵されていました。私としてはお奨めの機種なのですが、書き込み速度がもう少し速い時代になるだろうから、それまで待ったらと言う気もします。CD-Rもう当たり前の時代、DVD書き込み機も持っていたいという人、選択肢のひとつです。 さて,部屋の模様替えださて、これだけのシステムを作ったのですから、娘は「お父さん、今度のマシン、どう?」と聞いてくるわけですが、実はまだあまり使っていないのです。私の部屋の中には2台のパソコンといろんなものが山積みされていて、ここに新しいパソコンまでは入り切りません。古いパソコンをそろそろ処分して新しいものと交換するしかありませんが、この作業がなかなか進まないのです。仕方がないので、外に出ていった息子の部屋でパソコンを動かしているわけですから、日常的には使っていないと言うことになります。インターネットには接続しなくてはと、無線LANの子機を繋いでとりあえずの環境は整備しましたが、やはり同じ部屋に入れなくてはと悩んでいるところです。 |