今度はAthronデュアルに異常
そろそろ新ハードを組み立てるか
お祭り小僧のランダム・アクセス
うっとうしい梅雨の季節ですが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。今年の梅雨は台風と一緒になって激しい風雨が続きますが、こういう年はえてして暑い夏を予感させます。父が亡くなり、残された田圃に田植えをしなくてはならなくなり、今年で4年目を迎えます。放り投げるわけにもいかず、日曜百姓に精出す今日この頃です。
と言うわけで、パソコン遊びに精出す暇もなく日が経っていきます。先月号からこの「PC通信」もCD-ROMに代わってしまいました。局長が色々がんばったわけですが、いろんなデータを要求してくるもので、書き殴っていただけではすまなくなり、締め切り日にオタオタしているところです。これを機会に4コマ漫画は終わろうと提案したのですが、局長にあっさりと拒否され、スキャナで取り込むことになりました。ぎりぎりに原稿を仕上げていた私にとって、この改変は頭が痛いことです。でも、CD-ROM版「PC通信」、いい出来になっていましたね。
「玄箱」システムが完成
今月の最初の話題なのですが、例の「玄箱」がうまく稼働したと思ったら、Athronデュアルパソコンがご昇天するという日常生活の悲喜劇から始めましょう。「玄箱(kurobox)」の話は5月号に書きましたが、なかなかマニアの間では流行っているようです。私も店で取り寄せてもらうのに1ヶ月以上かかりましたが、インターネットで「玄箱仲間」を探そうといろんなホームページを覗いていると、「残り1台・再入荷未定」に釣られて買ったとか、 秋葉原で並んで買ったとか、色々面白く書かれています。単純に箱の中に自分が選んだ容量のハードディスクを設置して、付属ソフトでフォーマットをすればバッファローやアイオーのLANハードディスクになるのですが、そこは「マニア心」をくすぐる何者かがあるのです。私は、これを見てすぐさま「ハードディスク換装装置とLAN(ファイルサーバ)の接続」を考えたのですが、マニア心に燃えた人達はいろんな事を考えたようです。玄人志向では、「玄箱王コンテスト」というのを行って玄箱の使い方を募集しました。その結果、http://www.kuroutoshikou.com/products/test/kuro_result1.htmlには面白い使い方が発表されています。発表されている人達というのは全てLinuxの達人のようで、ハードウェアばかりでなくソフトウェアの方も細工をしています。私のアイデアは凄く単純で、ソフトウェアは触らず、内蔵のハードディスクの換装を簡単にするために外付けのハードディスク換装装置を接続するというものでした。ところが、1台目のハードディスクは簡単に認識・フォーマットできたのですが、2台目のハードディスクが認識できないと言う事態に陥ったわけです。Linuxがよく分からない私にとっては、「これはLinuxで何らかのインターロックが仕込まれているのではないか」と推察したと言うところで、5月号を終了しています。
やっぱりLinux使いが必要
インターネット関係をしている友人に連絡をして、kuroboxの中身を調べてもらいました。パソコンからTelnetでFlash-Romを覗くとLinuxそのものが入っていることまでは分かっていたのですが、その中身が全然分からなかったのです。彼がその中身を調べてみて、「そんなインターロックがかかるような仕組みは考えられない」というので、ハードディスクの換装を実演して見せたところ、もう少し調べてみようと持ち帰ってくれました。数日後、「buroboxそのものには問題が無くて、認識できなかったハードディスクに問題があった」というのです。「でも、そのハードディスクは他のパソコンでは認識できたよ」と答えると、「ちょっと気になったことがあったので、マスター・スレーブのディップスイッチを変えてみたんだよ。というのは、マスターの設定にはいくつかのジャンパピンのかけ方があって、このハードディスクには4通りの方法があったんだよ。それをいちいち調べて廻ったところ、3回目にOKになったんだ」というのです。あまりの単純さというか、盲点に驚いたわけですが、パソコンのトラブルって言うものはそんなものかもしれないと妙に納得したわけです。
IDEの延長ケーブルはレアもの?
彼がkuroboxを我が家に届けてくれるという前に、パソコンショップを訊ね廻り、IDEの延長ケーブルと新しいハードディスクを買い求めてきました。IDEの延長ケーブルについてはほとんどのパソコンショップには在庫がありませんでしたし、取り寄せるとしてもあるかどうか分からないと言う返事をもらいました。1軒の店で、10cmの延長ケーブルを見つけたときには嬉しくなってきました。この長さがあれば、kuroboxとハードディスク換装装置を重ねておくことができるようになります。後々のために予備ケーブルと思ったのですが、やはり1本だけしかありませんでした。
「玄箱」の面白さって?
我が家に帰ったkuroboxに新しいハードディスクを繋いで、付属CD-ROMからフォーマットを行ったところ、何の問題もなくフォーマットが進みます。あの混乱の半月はいったい何だったのでしょう。彼曰く、なかなか面白い機器だと思うのだが、これを何に使うかというとビデオ録画かな、多分解析すればUSBも使えるから....、と言って自分ではそこまではやろうとしないようです。LANディスクを導入した私の最大の理由は、貯めている映像データ(Divx)をパソコンで見るのではなく、居間にある大型のプラズマテレビで見るために、いかに効率よいシステムを作るかにあったわけです。居間用に作ったキューブパソコンにいちいちDVD-Rに書き込んだものを持ち込むのもめんどくさいから、無線LANを設置したわけですが、無線の速度では時々映像が固まったりするので、結局は有線を這わす結果となってしまいました。居間のパソコンとプラズマテレビを繋いで大きな画面で「いつでも」映画を見るためには、私の部屋のパソコンの電源が入っていなくてはならないと言う問題をクリアするために、常時電源が入っていても気にならないファイルサーバとしてのLANディスクの導入があったわけです。当初このLANディスクをバッファローのLinkStationに求めたわけですが、それはそれなりに有意義だったのですが、この容量がすぐに一杯になってしまうわけです。何台も何台もLinkStationを買い求めるのもどうかと思っていたとき、kuroboxを見つけたわけです。最近流行りのDVDレコーダーは全てハードディスクが付いていますが、私の家のDVDレコーダーは初期のものですからハードディスクが付いていません。また、撮りこんだハードディスクのデータで残したいものはDVD-Rに格納しておけばいいと言う考えも正しいのでしょうが、これだけハードディスクの値段が下がってきているのなら、ハードディスクそのもので残しておけばいいのではと言う考え方も出てきます。市販のDVDレコーダーはハードディスクを取り替えることができません。このあたりに私がアイデアとして考えた「ハードディスク換装装置とLAN(ファイルサーバ)の接続」は意味があるようです。
やっぱり時代はリビングパソコン
先日久しぶりに大型パソコンショップに顔を出したところ、バッファローとアイオーから「ネットワークメディアプレーヤー」という概念のDVDプレーヤーが宣伝されていました。ROMROMさんが、カノープスから発売されているDivxも再生できる17000円ほどのDVDプレーヤーを買ったと言うことですが、「ネットワーク機能が付いていたらね」とつい言ってしまいました。バッファローとアイオーから発売された「ネットワークメディアプレーヤー」とはまさしくネットワーク機能が付いたDVDプレーヤーですね。その上、通常のフォーマットのDVD-ROMが再生できるだけでなく、パソコン関係で一般的となっている全てのフォーマットまでサポートしてくれているわけですから、市販のDVDレコーダーとは一線を画しています。
どうやらこのあたりにリビングシステムの核がありそうです。つまり、パソコンを用いることで行っていたテレビのハードディスク録画やDVD録画、あらゆる種類の映像データの再生、LAN接続によるファイルサーバ概念といったものを、パソコンという核を省略して作り上げる家電への移行点に現在があると言うことなのでしょう。単純にDVD-ROM映画を再生するというものから、テレビのデータをDVDに録画する、更に一歩進んで一旦大型のハードディスクに録画した後、DVDにしまおうという家電側からのアプローチに対して、パソコン周辺機器メーカーは、もっとマニアックにリビングAVにトライしてきているようです。ここまで進んできたら、やはり「ハードディスクが簡単に入れ換えられるファイルサーバ」である私のアイデアはとても有効だと思うのですが、どうでしょう。
もう一台kuroboxを購入して、集めたデータを目的別にハードディスクに整理するというのもいいかなと思っているのですが、横着者の私はそんなことを決してしないでしょうね。
問題は次から次へと
さて、やっとkurobox問題が解決したと思ったら、今度はAthronデュアルのパソコンが暴走をするようになってしまいました。このパソコンを組み立ててからもう2年近くになっています。その間にキューブパソコンを組みたてたものの、暫くパソコンを組むことをしていません。これは当たらしパソコンを組み立てろと言う神のお告げかもしれないと思いながらも、なかなか行動には結びつきません。というもの私のメインマシンはまだ1999年の年末に組み立てた1.5Mhzの初期Pentium4マシンだからです。最近はパソコン本体を作ったり改造したりするよりも、周辺機器を色々構築していくことの方に面白さを感じていたから、CPUやメモリのお勉強がおざなりになっています。
このパソコンにはDドライブにハードディスク換装装置を使っています。立ち上がるときに時々ドライブをアクセスしたまま起動しなかったり、立ち上がっても暴走したりするのです。最初のうちはこのドライブを外して起動したら起動することがあったり、思ってもいないプログラムが常駐したり、予期しない動きをするのです。
どうもCMOSエラーのような気がするのですが、これをチャンスと新しいマシンを作り上げるのも面白いかなとパソコンショップを廻ってみました。分かってはいましたが、Pentium4にしてもたくさんの種類があります。単純にクロック数の違いだけでなく、キャッシュの大きさ、ベースクロックの種類が関係しているため、マザーボードとメモリの種類が問題となります。私のAthronデュアルには1GBのメモリを載せています。これを捨ててしまうのはもったいないし、デュアルに用いるメモリは当時としては最速のものだったはずと調べ直してみると、これももはや時代遅れに近いものになっていました。DDR SDRAM(ダブルデータレート(DDR)モードという高速なデータ転送機能を持ったSDRAM。コンピュータ内で各回路間の同期を取るためのクロック信号の立ち上がり時と立ち下がり時の両方でデータの読み書が行なえるようにしたもの。通常の倍の転送速度が実現される。Rambus社のDirect RDRAMと、SDRAMに取って代わる標準メモリの座を争った時期があったが、DDR SDRAMが普及戦争に勝利し、2001年冬頃からパソコンに幅広く搭載され始めている)のベースクロックはCPUと同じくどんどんクロックアップかが進み、私のDDR SDRAMはPC2100と言うので、266FSBで動作するDDR-266とも呼ばれるものでした。現在では400FSBで動作するDDR400が最新となっていて、私のメモリをそのまま流用しようとすると、システムバス周波数の低いCPUしか選べないことになってしまいます。うーん、パソコン規格の規格変更の何と早い事よ、と嘆いても仕方ありません。最速を求めようとすると結局マザーボード、CPU、メモリという一番金のかかるところは流用がきかないって事ですね。
パソコンのカバーを外し、中の電池を抜くこと30分、CMOSはクリアされましたが、どうもハードディスク換装装置とはうまく行きません。
よし、ここは神のお告げを信じて新しいハードの組み立てを試みようと言うことで、来月号へ。